溶暗(ようあん)【名・自動詞・サ変】

① 暗闇に自然と溶け込むこと。または、そのようにして姿や存在が掻き消えるさま。
 主に幻想・怪奇・暗黒系の文脈で用いられ、視認や認識が困難になる状態を描写する。

② ゲームにおいては、敵やプレイヤーが闇と一体化する演出、または隠密・消失系スキルや状態異常を表す語として用いられることがある。
 ステルス、不可視、夜の加護などと関連性が高い。

【用例】

〈ステルスアクション〉
 「溶暗モード、起動。以後、敵センサーへの反応は無効化される。」


〈ファンタジーRPG〉
 「“溶暗の徒”と呼ばれた彼は、常夜の霧に紛れて現れ、声もなく王を刺し貫いた。」


〈ホラーアドベンチャー〉
 「路地の奥で見たはずのあの影は、街灯が消えるとともに、まるで溶暗するように掻き消えた。」

【派生】
溶暗する(サ変動詞)/溶暗状態/溶暗技能/溶暗属性

【類義】
影潜り/闇遁(あんとん)/不可視化/暗殺行/夜の帳に紛れる

※創作系においては技名・演出文に多用されるが、日常語としての使用例はまれ。暗喩・比喩表現に適する。


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