ツイッターから(量子力学)
7月に出る『入門 現代の量子力学 量子情報・量子測定を中心として』(講談社サイエンティフィク)は、物理学徒側だけでなく、古い教育を受けて量子力学中二病に罹患した教員側の「量子力学の脱魔術化」こそが目的です。 pic.twitter.com/uM0a6ElR38
— Masahiro Hotta (@hottaqu) June 18, 2021
量子力学は、20世紀前半には場の理論を含めて完成を見ました。しかしその完成に至るまでの試行錯誤では、現在では間違っていることが分かっている物質波の解釈の仕方や、正確ではなかった不確定性関係の議論などもありました。
— Masahiro Hotta (@hottaqu) June 19, 2021
そこで本書では、そのような歴史的順序そのままの紆余曲折のある論理を辿らないことにしました。一方で、線形的な状態空間やボルン則を用いた確率解釈やシュレディンガー方程式などを、天下り的に要請とするスタイルもとりません。
— Masahiro Hotta (@hottaqu) June 19, 2021
代わりに情報理論の観点からの最小限の実験事実に基づいた論理展開で、確率解釈のボルン則や量子的重ね合わせ状態の存在などを証明します。また量子力学で変な神秘性のベールを作り出していた、物理量がエルミート行列として扱われる点の背景も書きました。
— Masahiro Hotta (@hottaqu) June 19, 2021
また情報が書き込まれている量子系に対する物理操作の考察から、シュレディンガー方程式を一般的な形で導出する、現在における標準的な説明をします。
— Masahiro Hotta (@hottaqu) June 19, 2021
量子力学は、古典力学に出てくる粒子の位置や運動量の値のように測定以前から存在している物理的実在を扱う理論ではなく、物理量の確率分布に基づいた一種の情報理論であると、読者に正しく認識させることを目標としました。
— Masahiro Hotta (@hottaqu) June 19, 2021
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