検証】この街に、ドトールはない。

結論から申し上げます。どこを探しても、岩沼市にドトールコーヒーショップは存在しません。国道4号線をいくら走らせても、岩沼駅の周辺をどれほど歩き回っても、あの黄色い看板を見つけることは叶わないのです。街ゆく人に尋ねても、返ってくるのは所在なげな首振りの動作だけ。これほど有名なチェーン店でありながら、この街だけは空白地帯のまま取り残されています。

ドトール。そこは単なるコーヒーを売る場所ではなく、街にドラマをもたらす舞台だと私は思うのです。しかし、今のこの街におけるドトールの存在は、例えるならドラゴンクエストIIにおける「仲間との出会い」のような、あのもどかしさを孕 (はら) んでいる気がしてなりません。

サマルトリアの王子を探して、右往左往したあの時間。ようやく追いついたと思えばすれ違い、あちらを立てればこちらが立たず。すぐそこにいるはずなのに、決して重なり合わない。あの歯がゆい距離感こそが、今の岩沼とドトールの関係そのものなのではないでしょうか。ようやくムーンブルクの王女を見つけ出し、呪いを解いて三人が揃ったときの、あの爆発するような安堵と喜び。そんな劇的な「合流」が、この街のドトールにもあればいいのにと、願わずにはいられないのです。

「ドトールのコーヒーは、いつも変わらずマイルドだね」 かつて、別れた夫はそう言っていました。 あの頃はまだ、私たちのパーティーがバラバラに崩壊してしまうなんて、想像すらしていませんでした。

「どうして別れてしまうのなら、私たちは出会ってしまったの?」 最近、そんな問いが頭を離れません。 ドラクエIIのように、苦労して、ようやく巡り会えた三人だったはずなのに。ようやく「これから」という旅が始まるはずだったのに。あんなに必死に探し求めて手に入れた絆が、どうしてこうもあっけなく解けてしまったのか。

思い出話は、また今度にしましょう。 今はただ、情報の空白を埋めるように、この岩沼の街にドトールが誕生することを切に願っています。長く険しい旅の果てに、ようやく三人が宿屋で肩を並べるあの瞬間の幸せが、いつかこの街の誰かにも訪れることを。


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