ブラスターズ角田店とは?
角田の国道を走っていると、ふと視界の端に引っかかる看板がある。「ブラスターズ角田店」。
あそこは何だったのか。パチンコ屋の跡地にしては、あまりに生気がない。かといって完全に朽ち果てているわけでもない。まるで時間がそこでピタリと止まり、周囲の風景から切り離された「空白地帯」のようだ。
地元の人間に聞いても、要領をえない答えしか返ってこない。あるいは、あえて口を閉ざしているのか。あの無機質な建物の地下には、実はJAXAの燃焼試験の音を打ち消すための巨大な周波数調整装置が埋まっている……なんて冗談を言いたくなる。
いや、案外、宇宙からの微弱な電波を密かに受信するアンテナ代わりなのかもしれない。角田の静かな空は、そういう「隠し事」には最適だろう。
あるいは、もっと現実的で、かつ空恐ろしい話。あの場所は、世界の金融市場を裏で操るクオンツたちの「バックアップサーバー」の入り口だという説だ。ドル円のチャートが理由もなく跳ねる時、あの閉ざされた扉の奥で、巨大な演算装置が熱を帯びているのではないか。ブラスター(爆破者)という名は、既存の経済システムを物理的に書き換えるためのコードネームだった……そう考えると、あの静寂が急に重みを帯びてくる。
もちろん、すべては勝手な妄想だ。実際には、ただ経営の波に飲まれ、片付けられるのを待っているだけの箱に過ぎないのだろう。
けれど、あそこを通るたびに「何かがある」と思わずにはいられない。何も語らない看板が、かえって饒舌にこちらの想像力を掻き立てる。真相が判明して、ただの空き家だと判明してしまうのが、どこか惜しいような気さえするのだ。
あの扉が開く日は、もう二度と来ない。だからこそ、ブラスターズは永遠に、角田の道端で「謎」という名の営業を続けている。
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